3 つのオッズ形式
オッズは配当率のコンパクトな書き方です。同じ数字が世界中で 3 つの形式で使われています。換算できれば、どの市場・どの地域のオッズでも読めます。
- デシマル(小数)(欧州、オーストラリア、カナダ)— 1 単位あたりの総戻り(元金込み)。2.50 は 1 を賭けて 2.50 戻り(利益 1.50)。
- 分数オッズ(イギリス、アイルランド)— 掛け金に対する利益の分数。3/2 は 2 を賭けて 3 の利益(戻り 5)。
- アメオッズ(アメリカ式)(アメリカ、カナダ)— 100 を基準。正:100 を賭けたときの利益(+150 → 利益 150)。負:利益 100 に必要な賭け金(−200 → 200 を賭けて 100 の利益)。
換算公式
- デシマル → 分数:d − 1(2.50 → 3/2)
- 分数 a/b → デシマル:1 + a/b(3/2 → 2.50)
- アメ +A → デシマル:1 + A/100(+150 → 2.50)
- アメ −B → デシマル:1 + 100/B(−200 → 1.50)
- デシマル d → アメ:d ≥ 2 で +100(d − 1)、d < 2 で −100/(d − 1)(2.50 → +150、1.50 → −200)
具体例:同じイベント、3 つの形式
3/2 を取りましょう。デシマル:1 + 3/2 = 2.50。アメ:100 × (2.50 − 1) = +150。つまり 3/2、+150、2.50 は同じ価格です。ほかにも:5/2 = 3.50 = +250、10/1 = 11.00 = +1000、−200 = 1.50 = 1/2。
インプライド確率:オッズが示しているもの
どの価格にも確率が含まれます:インプライド確率 = 1 ÷ デシマル。2.50 は 40%、−200 は 1/1.50 ≈ 66.67%、5/2 は 1/3.50 ≈ 28.57%(分数 a/b では b/(a+b))。
二転換点の市場では、ブックメーカーの両方の価格の合計は 100% を超えます — 超過分が手数料(ビグ)です。例:1.90 と 2.10 はそれぞれ 52.63% と 47.62% で合計 100.25%。各項を合計で割ると手数料を抜けます:52.63/100.25 = 52.5%、47.62/100.25 = 47.5%。これが「ノービグ」(フェア)確率で、対応するフェアなデシマルは 1/0.525 ≈ 1.905 と 1/0.475 ≈ 2.105 です。
バリューの発見
自分の確率推定がインプライド確率を上回るとき、その賭けには価値があります。結果が 55% 発生すると見て、価格が 1.90(インプライド 52.63%)なら、エッジは 0.55 × 1.90 − 1 = +4.5%。こうしたわずかなプラスエッジこそ、プロのベッターがオッズを換算して判断し、勘だけに頼らない理由です。価値が確認できたら、賭け金のサイズは別の問題で、ケリー基準が数学的に最適な割合を与えます。
代わりに換算してくれるツール
オッズ変換器は、どの価格も 3 つの形式へまとめて変換し、インプライド確率も併記します。インプライド確率計算機はさらに踏み込んで、市場の両方の価格を入れると、それぞれの確率とブックメーカーのマージンを返します。エッジが見つかった後の賭け金計算には、ケリー基準計算機が最適割合と半ケリーのバリアントを算出します。いずれもブラウザ内で動作します。
よくある落とし穴
- 利益と総戻りの混同 — デシマルは総戻り、分数とアメは利益のみ。
- 符号を見落とす — +150 と −150 はまったく別の価格(2.50 対 1.667)。
- 形式の異なる価格を直接比較 — 10/1 は +1000 より「小さく見える」が実は同一。必ず先にデシマルに統一。
- ビグを無視 — 推定をビグ込み価格と比べるとエッジが過大評価される。ノービグ確率と比較すべき。