安全余裕は株価と内在価値のギャップを、内在価値に対するパーセントで表したものです。安全余裕計算機は株価・EPS・成長率・目標 PER・割引率の 5 つの入力から 3 つの独立した内在価値の推定を作り、平均して、現在株価がその平均をどのくらい下回っているかを測ります。余裕が 33% 以上なら買い、0 から 33% なら保持、0 未満なら回避。
3 つの内在価値の推定
1 つ目はグレアム式:EPS に 8.5 加えて成長率の 2 倍をかける。EPS 5 と成長率 12% なら 5 x (8.5 + 24) = 162.50。2 つ目は純粋な倍率:EPS を目標 PER でかける、ここでは 5 x 15 = 75.00。3 つ目は 5 年間成長する EPS を年次で割引いて終値を加える。同じ PER 入力を倍率側から見るのが PER & PEG 比率計算機で、目標の 15 がセクターとして高くないか試すのに役立ちます。
PEG の視点で補うもの
PEG は PER を成長率で割った値。目標倍率 15 と成長率 12% で 15 / 12 = 1.25 となり、多くの投資家が適正とみなすレンジの上端付近にあります。PEG ガイドは 1.0 のラインの導き方と、この成長率で 1.25 がどこにあるかを説明します。
DCF 分岐にガードが必要な理由
DCF 分岐は割引率が成長率を上回るときだけ動きます。そうでないと成長する永久債に有限の現在価値がありません。本例は 14% が 12% を上回るため、5 年間の EPS を 14% で割引いて終値を加えると合計 280.00。デフォルト入力(成長 10%・割引 10%)ではガードが効かなくなり、ツールは EPS x 目標 PER x 1.2 にフォールバックして 90.00 を注意書き付きで返します。割引は複利の逆演算なので、複利計算機で 14% がハードルとして妥当か簡単に確認できます。
42.0% という結論の作り方
3 つの推定は (162.50 + 75.00 + 280.00) / 3 = 172.50 の平均になります。安全余裕 = (172.50 - 100) / 172.50 = 42.0% で、33% のラインを越え買い。同じ内在価値で株価 120 なら 30.4% の保持、150 なら 13.0% の保持、180 なら -4.3% の回避:価値は動かず、動くのは価格だけ。PER/PB評価計算機は株価 100 を簿価と突き合わせ、平均の PER 側がすでに高くないか見せます。
33% のラインと成長率の健全性チェック
閾値バーは 33% の買いラインに目盛を付け、バーの幅は安全余裕の 3 倍で伸びるため 42.0% ならほぼ満杯。成長率入力は 3 つの推定の 2 つを動かすので、12% が中核の数字です。12% なら 72 / 12 = 6 年で底値が約 2 倍。72 ルールガイドは計算式と適用範囲を扱い、12% が異常値の年ならグレアム推定は入力に比例して過大になるため、範囲の確認は欠かせません。
バリュエーション流れの中の位置
完全な流れでは安全余裕は最後に回します。まず時価総額ガイドで会社の規模を測り、CAGR 計算機で成長率を確認して、初めて安全余裕が現在価格の買いかを判断します。ツールのデフォルト(株価 150・EPS 5・成長 10%・PER 15・割引 10%)は平均 102.50、余裕 -46.3% の回避で、それがこのツールの役目です。適正な価格は安価な価格とは別物。