VaR(バリュー・アット・リスク)は、設定した信頼度のもとでポートフォリオが一定期間に想定される損失の目安であり、それを超える下落は想定外と割り切る指標です。VaR計算機にポートフォリオ 100,000・日次リターン 0.05・日次ボラティリティ 1.5%・信頼度 95%・期間 1 日を入力すると、VaR 2,417.50・CVaR 3,043.32・年間 VaR 26,570.35 が返り、99% と 99.5% の対照表も出ます。
パラメトリック式と 3 つの入力
ツールはパラメトリック(分散共分散)法の VaR を使います:想定損失 = z 値 × 変動率 × 期間の平方根 − 日次リターン × 期間。結果を決めるのは 3 つの入力で、ポートフォリオ額は答えを線形にスケールし、日次ボラティリティは振れ幅を決め、日次リターン(ドリフト)は中心を移動します。モデルはこの程度で完結するので計算は即座に終わり、代償はリターンがだいたい正規分布を前提にしていること。この前提を捨てるシミュレーション法はモンテカルロガイドで扱い、数千本のランダムパスを描いて同じ問いに答えます。
z 値テーブル:1.645・2.326・2.576
信頼度は計算でなくテーブル参照です:95% は 1.645、99% は 2.326、99.5% は 2.576。正規分布の尾部にその確率を残す地点です。日次ボラティリティ 1.5%・ドリフトゼロの 3 セットは 2,467.50・3,489.00・3,864.00。ツールはドリフトを引いて出力するので、95% は 2,417.50(2.42%)、99% は 3,439.00(3.44%)、99.5% は 3,814.00(3.81%)と表示されます。ボラティリティ自体は通常はデータから来ます。市場のインプライド値をオプション価格からどう解くかはインプライドボラティリティガイドを参照してください。
CVaR:ラインを越えた損失の平均
CVaR(期待ショートフォール)はより厳しい問いに答えます:最悪の日だけなら、平均でいくら失うか。正規分布では、ポートフォリオ × 変動率 × 期間の平方根 × 正規密度関数の z 地点の高さを尾部確率で割り、そこからドリフトを引きます。95% では 3,043.32 で、VaR ラインの 2,417.50 を明確に上回り、理由はカットオフ自体を印すのではなく、カットオフ以降の全損失を平均するから。最大ドローダウンガイドは同じ尾部を逆方向から扱います:モデルが出す最悪の日ではなく、ポートフォリオが実際に経験した最悪の下落区間です。
期間が平方根でスケールする理由
リスクは時間の平方根で蓄積し、ドリフトは時間に比例して蓄積するので、期間を伸ばすと期待リターンより損失ウィンドウの方が速く広がります。ツールはこの差を見せます:1 日は 2.42%、5 日は 5.27%(5,267.50)、21 日は 10.26%(10,257.51)、年間値 26,570.35 は日次ボラティリティに 252 の平方根(約 15.87)を掛けたものです。複利計算機はリターン側の鏡像を見せます。時間はそこで複利し、広がっていくのとは逆の方向に働きます。
ドリフト項とシャープ比の関係
日次リターンはマイナス符号で入ります:1 日 0.05% は 1 日損失から 50.00 を引くので、ドリフトゼロの 95% 値 2,467.50 は 2,417.50 と出力されます。リターンをゼロにすると VaR は 2,467.50 に戻り、大きく正にすると VaR は小さくなります。その数字こそ最も疑うべきで、全効力がドリフトの推定値から来ているためです。同じ 2 つの入力(ドリフトとボラティリティ)はシャープ比率計算機の分子・分母でもあります。単位リスクあたりの高リターンこそ、ドリフト項をボラティリティ項に対して大きく保つ条件です。
VaR がリスク管理パイプラインに置かれる場所
実際の運用では、出力は結論ではなく予算です。1 日の損失予算が 2,500 なら、2,417.50 の結果は予算内に入ります。ポートフォリオを 50,000 に半分すると VaR も 1,208.75 に半減します。式がポートフォリオ額に対して線形だからです。ポジションサイズ計算機は逆方向で同じスケーリングをします:アカウント規模と 1 回の取引あたりのリスク率からポジションを決めます。ポートフォリオ全体ではなく個別取引に対しては、リスク/リワードガイドがポジション単位で同じ規律を量ります。